Webマーケティング業界に興味が湧いてWeb広告運用担当者として転職したいと思ってきた。
Webマーケティング全般の志望動機の作り方は何となく見たんだけど、Web広告運用の志望動機の作り方って違いがあるのかな?
Web広告運用はWebマーケティング業界の職種の中でも、特に求人が多くて需要が大きい分野です。
ただ、未経験からの転職だとどんなアピールをすべきなのか、Web広告運用の志望動機で特に注意すべき点など分からない点もありますよね。
そこで今回は、元Web広告運用チームの責任者であり、現役面接官も務める僕が、Web広告運用の志望動機の作り方のコツについて徹底解説していきます。
最後まで読めば、志望動機の作り方はもちろん、面接を突破するためのポイントがまるっと理解できますよ。
31歳未経験でWebマーケターに転職。現在はSEO・SNS責任者と面接官を務める。Webマーケティングスクール『Withマーケ』転職講座講師。Twitterのフォロワー数は3000人超。詳しいプロフィールはこちら
Web広告運用の志望動機を作る前に確認すべきこと3つ
前提知識として、Web広告運用の志望動機の作り方をお伝えする前に確認しておくべきことがあります。
しっかりやらないと、志望動機が薄っぺらい内容になって面接に通過できなくなるので注意しましょう。
- 自己分析・キャリアの棚卸しの徹底
- 転職理由と志望動機の違いの理解
- 応募先の企業をリサーチする
①:自己分析・キャリアの棚卸しの徹底
まずは自己分析とキャリアの棚卸しを徹底的にやることです。
- 長所と短所
- 好きなこと、キライなこと
- どんな時に喜びを感じるか
- 理想のキャリアビジョンは何か
- 今までどんな仕事をやって、何を学んだか
- 仕事での成功体験と意識して取り組んだこと
- 仕事での失敗体験とそこから学んだこと
自分という人間がどんなタイプで、今までどんなキャリアを作ってきて、これからどんなキャリアビジョンを描いているかを深堀りしていきます。
自己分析とキャリアの棚卸しが出来てないと、転職理由や志望動機がボヤケて受かりづらくなるので、しっかり行っていきましょう。
②:転職理由と志望動機の違いの理解
面接では転職理由や志望動機を聞かれることが多いですが、この2つを混同してる人が結構います。
イメージとしては、
- 転職理由:Web広告運用になりたいと思った理由(業界、職種を選んだ理由)
- 志望動機:転職理由+その会社に入りたいと思った理由
という感じ。うまくいかない人は転職理由までしか説明できてないことが多いです。
転職理由までしか説明できないと、「別にうちじゃなくて他の会社でも良くない?」と相手に思われてしまいます。
しかし、志望動機までしっかり語れると企業側に納得感が生まれ、離職のリスクも少ないと判断されて選考通過しやすくなりますよ。
③:応募先の企業をリサーチする
志望動機を作り込むには「その会社じゃないとダメな理由」を明確化する必要があるので、応募先企業のリサーチが必須です。
- どんな事業をやっているのか
- どんな社風でどんな人が多いのか
- どんな人材を求めているのか
などを見て、自分をその企業が求める人材像に近づけていく必要がありますね。
面接で「〇〇さんのインタビュー記事を読みまして〜」のように具体的な話もできるので、より相手側に刺さるアピールができますよ。
Web広告運用の志望動機の作り方5ステップ
- 今までやってきたことや実績
- Web広告運用に興味を持ったキッカケ
- その会社じゃないとダメな理由
- 自分のキャリアビジョン
- 入社後の展望
Web広告運用の志望動機の作り方は5ステップで進めていけばOKです。それぞれ詳しく説明していきますね。
ステップ①:今までやってきたことや実績
まずは今までどんな仕事をやってきたのかを簡潔に語ります。
仕事内容だけでなく、仕事をする上で挙げた実績なども合わせて語れるのがベストですね。
(例)
私はアパレル業界で法人営業を約7年間行ってきました。
合計で300人以上のクライアントと関わり、円滑かつ相手のニーズを汲み取るコミュニケーションを意識した結果、年間売上1億円を突破して社内でトップセールスになることができました。
ステップ②:Web広告運用に興味を持ったキッカケ
次にWeb広告運用に興味を持ったキッカケを伝えます。
未経験からの転職であれば、「なんでこの業界を選んだのか?なんでこの職種を選んだのか?」は企業からすると非常に気になる部分ですからね。
(例)
ただ、営業の仕事は直接お客様と話して問題解決をできる反面、関わることができる人数に限界があります。営業を行いながらも、「もっとたくさんの人に価値提供するにはどうすればいいか」を常に考えていました。
そんな中、SNSを見ていた時にWebマーケティングの存在を知り、インターネットでの情報発信なら対面営業よりも多くの人の問題を解決できる点に強い魅力を感じました。中でもWeb広告運用は早く結果が出るので、他のWebマーケティング手法よりも早くお客様に価値提供できる点に惹かれました。
ステップ③:その会社じゃないとダメな理由
次にWeb広告運用をできる会社の中でも、なぜその会社に応募したのかを語っていきます。
「その理由ならウチじゃなくて良くない?」と思うような人だと、早期離職のリスクがあるので避けたいのが採用側の本音です。
採用や教育には莫大な時間とお金がかかるので、企業側に疑問を抱かせない理由を伝えていく必要がありますよ。
(例)
御社の企業理念である〇〇は、私がしたいと思っている価値提供の考えと一致しています。ただ売上を上げるだけではなく、この会社ならお客様に感謝されながら仕事ができると思いました。
ホームページも見させていただいた時に、働かれている方々が企業理念を体現していると感じて強い魅力を感じたのも御社を志望した理由です。
ステップ④:自分のキャリアビジョン
ステップ③まででも響く志望動機にはなってるのですが、さらに上のレベルを目指すなら自分が描いているキャリアビジョンも語れると良いです。
求職者が目指すキャリアと会社が提供する環境がマッチしてると分かることで、「この人ならしばらく辞めなそうだな」と企業側に強い納得感を与えることができますよ。
(例)
私はWeb広告運用やマネジメントスキルを高めて事業を立ち上げられるような存在になりたいと思っています。御社には「社内ベンチャー制度」もあるとのことなので、自分が目指す理想のキャリアとの親和性を強く感じています。
ステップ⑤:入社後の展望
最後に、入社したらどんな活躍をしていきたいかを語ることで、「ここまで具体的にイメージしてるなら大丈夫そうだな」と相手に安心感と期待感を与えることができます。
(例)
入社した暁には、積極的にいろいろな方とコミュニケーションを取りながら、自身のスキルを高めて事業成長に貢献していきたいと思っています。
ここまでお伝えした5ステップを意識して志望動機を作り込むことで、準備不足のときよりも圧倒的に選考通過率が高まります。
面接の雰囲気によってはステップ③くらいまでしか話せないかもしれませんが、準備をしておくことで自信を持って面接に臨めますよ。
Web広告運用の志望動機に入れるべきではないこと
志望動機に入れるべきではないのは「他責思考や否定と取られる可能性がある表現」です。
- 業界が衰退産業だから売上が厳しい
- ブラック企業で労働環境が悪い
- 周りの人のレベルが低い
- 商品力がなくて売れない
- 給料が低い
どんな業界でも会社でも希望を100%叶えることは不可能。
上記の内容を話してしまうと「この人は自分で努力して状況を変えられない人だ」「ウチに入っても文句を言って辞めていきそう」と思われて面接で落ちます。
仮に上記の思いを持ってたとしても、伝える時は前向きな表現に変えて伝えましょう。
Web広告運用の志望動機例文【3パターンの職種で紹介】
ここからはWeb広告運用の志望動機の例文を、3パターンの職種でご紹介していきます。
- 今までやってきたことや実績
- Web広告運用に興味を持ったキッカケ
- その会社じゃないとダメな理由
- 自分のキャリアビジョン
- 入社後の展望
の5ステップを意識して作っていけば、どんな職種からの転職だったとしても良い志望動機が作れますよ。
営業職や販売職
【今までやってきたことや実績】
私は保険の個人営業として、年間1000人以上の方とお話をしてきました。押し売りはせず、相手のニーズをヒアリングして、お客様が納得感を持って申し込める商材をご紹介する意識でやってきました。
その結果、契約していただいたお客様が新規のお客様を紹介してくださり、自分が飛び込みで営業しなくても勝手に売上が上がっていく仕組みを作ることが出来ました。
【Web広告運用に興味を持ったキッカケ】
対面での営業しか会社では行ってませんでしたが、ある日インターネットを見ていると、ネット上で広告を出してお客様の集客ができる方法があると知りました。それがWebマーケティングです。
中でもWeb広告を使うことで、早く見込み客を集めることができ、売上UPに繋がるのが魅力的だと感じました。
【その会社じゃないとダメな理由】
御社は「保険業界のDX」を掲げているので、私が今までやってきた対面営業の経験を活かしつつ、自身の成長が事業の成長に繋がると思ったのが御社を志望した理由です。
【自分のキャリアビジョン】
私は5年間、保険営業としてやってきて、この業界は人々の生活になくてはならないものだと思っています。
しかし一方で、社会の風潮的な逆風も感じており、これから頑張って保険の本当のメリットや魅力を伝えていきたいと思っています。
【入社後の展望】
御社に入社した暁には、与えられた仕事をしっかりこなすのはもちろん、自らWeb広告のスキルを高めるために自己研鑽したり、これまで対面営業で培った知識や経験を社内で共有していき、1日でも早く戦力として活躍できる人材になりたいと思います。
営業職や販売職の場合は、
- 売上を作れる行動力や分析力
- 相手のニーズを汲み取るリサーチ力
- 円滑にコミュニケーションを取れること
などをアピールするようにすると強みが活きますよ。
事務職
【今までやってきたことや実績】
私は営業事務として、50人以上の営業マンの補佐をしてきました。商談に持っていく資料の作成補助、データをまとめてExcelに分かりやすくまとめること、効率化を図るためのツール利用などをして、営業マンの売上UPや業務効率化をサポートしました。
【Web広告運用に興味を持ったキッカケ】
どちらかと言うと控えめで、対面営業をバリバリやれるタイプではなかったので営業事務をやってきました。しかし、「自分も直接会社の売上に貢献したい」という思いは常に持っていました。そんなときSNSでWebマーケティングの存在を知り、地道にコツコツやることでも大きな売上を作れるWeb広告運用に魅力を感じました。
【その会社じゃないとダメな理由】
御社のホームページを拝見し、元は事務職出身の方でもWeb広告運用担当者として活躍されていること知りました。この会社なら未経験からでもWeb広告運用担当者として成長でき、会社の売上アップに貢献できるのではと思ったのが御社を志望した理由です。
【自分のキャリアビジョン】
今後は今まで事務職として培ったデータ収集や分析力、Excelスキルなどを活かし、Web広告運用で成果を出せる人材になりたいと思っています。売上を作るところから分析・改善まで一貫してできる存在になるのが理想です。
【入社後の展望】
御社に入社した暁には、あまり手がつけられてない雑務なども積極的にこなして効率化しつつ、色々な方とコミュニケーションを取りながらWeb広告のスキルを高めて行きたいと思います。
事務職の場合は、
- 業務の効率化をできること
- 相手のニーズを汲み取るリサーチ力
- 円滑にコミュニケーションを取れること
などがアピールできると前職の経験を活かしやすいでしょう。
専門職
【今までやってきたことや実績】
私はファッション業界でデザイナーとして、500以上の洋服や服飾雑貨のデザインをしてきました。トレンドを把握しつつ、市場が求めているデザインを考えて商品作りを行った結果、1000個以上売れるヒット商品を生み出すこともできました。
【Web広告運用に興味を持ったキッカケ】
デザイナーをやっていく中で、「良い商品を作るだけでは売れない」という現実に直面する機会が何度もありました。そんな中、色々と調べていると、最近ではSNSマーケティングを使って売上を上げている企業が増えていると知りました。商品を欲しがりそうな人にダイレクトに届けるWeb広告という手法を学べば、本当に良い商品をもっと世の中に届けることができると思ったのが興味を持ったキッカケです。
【その会社じゃないとダメな理由】
御社はDtoCブランドとして、SNS広告を非常に上手く活用されていらっしゃいます。私自身、御社の広告を見て商品を購入させていただいたこともあり、この会社で働ければ人の心を動かすSNS広告を学べると思ったのが、御社を志望した理由です。
【自分のキャリアビジョン】
これまでお客様が求める良い商品作りに関しては追求してきたので、これからはWeb広告のスキルを高め、良い商品を作って世の中に届けるまで一貫して出来るマーケターになりたいと思っています。
【入社後の展望】
御社に入社した暁には、Web広告運用担当者として自己研鑽と企業への貢献をしつつ、プロダクト制作にも関わっていければと思っています。
専門職の場合は、
- やってきた仕事への熱意
- 商品・サービス作りができること
- 相手のニーズを汲み取るリサーチ力
などをアピールできると差別化ができて強いですね。
大半はこの3パターンどれかに当てはまるはずなので、参考にしつつ自分の仕事に合わせてカスタマイズしていきましょう。
【現役面接官が教える】Web広告運用の面接突破のポイント
ここからは現役面接官をしている僕が、面接突破のポイントをお伝えしていきます。
しっかりリサーチしてきていることをアピールする
企業からすれば、自分たちの会社のことをしっかり調べてきてくれている人に心が動くのは当然です。
- 事業内容を把握する
- 企業理念を把握する
- 社員インタビューなどを読む
などを行い、「〇〇様のインタビュー記事を読みまして〜」と、さりげなくリサーチをしてきてることをアピールできると良いですね。
面接段階に合わせた適切なアピールをする
面接は
- 一次面接:採用担当が多い
- 二次面接:現場責任者が多い
- 最終面接:経営者や幹部が多い
という感じで進んでいきますが、各フェーズで中心的に見られているポイントが異なります。
それぞれの面接官がどんな点を重点的に見てるかを意識して回答できると、より相手目線で魅力的な人材に写りますよ。
企業が求めている要素をアピールする
自己PRを自分が得意なことをアピールすれば良いと勘違いしてる人が多いですが、大事なのは企業が求めている要素をアピールすることです。
- 営業としての経験
- 数字の分析力
- コミュニケーション力
- 人間心理への関心
- 行動力や継続力
- トレンドを把握する感度
上記のようなポイントを自己PRとしてアピールできると選考通過率がUPしますよ。
結論から話す
面接では常に結論から話すことを意識しましょう。
わかりやすい文章を書く方法として『PREP法』というものがありますが、面接でも意識すると伝わりやすい表現ができます。
- Point=要点
- Reason=理由
- Example=具体例
- Point=要点(まとめ)
志望動機に関しても、「私が御社を志望している理由は〇〇です。私はこれまで〜」と結論から話をすることで、相手が内容を理解しやすくなりますよ。
自分の体験をベースに話す
面接で話す内容は実体験をベースにしたものにしましょう。
たとえ小さなエピソードだったとしても、実体験をベースに話すことで人柄が伝わりやすくなったり、相手が共感しやすくなります。
誰の言葉か分からない内容をカッコつけて言うより、日常で感じた小さな気づきを話してくれる人の方が魅力的ですよ。
「僕はクライアントに言われた『あなたが担当で良かった』という言葉に一番喜びを感じました」と話をしたら「わかる!」って面接官の人もおっしゃってくれました。
熱意を伝える
本当にその会社に入りたいと思っているなら、最後は自分の熱い思いを伝えるようにしましょう。
相手はロボットと働きたいわけではないし、自分の会社に対して熱い思いを持ってる人を採用したいと普通に思います。
ちょっとくらいスキルが劣ってても、熱い思いを持ってる人の方が成長する可能性があるので採用したいと思われますよ。
Web広告運用におすすめの転職サイト・転職エージェント
もしまだ転職サイトや転職エージェントに登録してないなら、僕が実際に使ったWeb広告運用におすすめのサービスを登録しておくと良いですよ。
- 転職サイト
- リクナビNEXT :求人数No.1でツール豊富
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- ビズリーチ:年収500万以上のハイクラスに強い
- 転職エージェント
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- マスメディアン:業界特化型として実績、求人数ともにトップクラス
サービスによって所有してる求人が違うし、転職エージェントに関しては担当者の相性も異なるので、最低3つくらいは併用して進めるのがベストです。
もし迷ったら僕と同じように、リクルートエージェント、ワークポート、マスメディアン、リクナビNEXTの4つで進めると良いですよ。
まとめ:【例文つき】Web広告運用の志望動機の書き方を現役面接官が解説
今回は『Web広告運用の志望動機の作り方』を解説してきました。
- 志望動機を作る前に事前準備をしっかりとする
- 刺さる志望動機は5ステップで作っていく
- 面接を突破できるかは準備で9割決まる
Web広告運用は将来性も高く、競争率が上がってきている仕事です。
ただ、面接官をやってる立場から見ても準備を徹底してる人は少ないので、本記事を参考に準備すれば内定を勝ち取れますよ。応援してます!!
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