Webマーケティング企業への書類選考に進むのに、刺さる自己PRの作り方が知りたい。
魅力的な自己PRを作ることはWebマーケティング未経験転職の書類選考や面接の通過率を上げるために非常に重要。
同じ実績を持ってたとしても、アピールのやり方次第で評価が180度変わることもありえます。
今回は31歳未経験からWebマーケターに転職して、今は面接官もしている僕が、刺さる自己PRの作り方のコツを徹底解説していきます。
僕以外に未経験転職した人達から実際の自己PR文もお聞きしたので、例文として参考にしてみてください。
31歳未経験でWebマーケターに転職。現在はSEO・SNS責任者と面接官を務める。Webマーケティングスクール『Withマーケ』転職講座講師。Twitterのフォロワー数は3000人超。詳しいプロフィールはこちら
刺さるWebマーケティングの自己PRを作るコツ5つ
結論、刺さる自己PRを作るためには上記5つを意識するのが大事です。
①:相手がイメージできる数字で実績を入れる
できる限り数字を用いて実績を伝えることで、お互いの認識に差が出ないため効果的です。
- 定量:私は、年間1億円の売上を上げました。会社の中で上位5%に入る業績でした。
- 定性:私は、かなり売上を上げました。会社の中でも相当上位の業績でした。
- 定量:私はツールを用いて業務効率化を測り、同じ時間で1.5倍の作業ができる状況を作りました。
- 定性:私はツールを用いて業務効率化を測り、チームの生産性をかなりUPさせました。
定性的に伝えてしまうと、相手の理解度が自分が求めるレベルまで達しない可能性があります。
しかし、数字を使って定量的に伝えることで、相手にも実績を正しく理解してもらいやすくなりますよ。
相手が「それはスゴイ!」とイメージできる実績にするのも大事。
②:前職の経験やスキルが転職後に活きることを伝える
前職の経験やスキルが入社後にも活きることを伝えるのも大事です。例えば下記のようなイメージ。
- 営業職で数字を作った → 売上を作れる
- 事務職で業務効率化をした → 会社の生産性を上げられる
- 販売職で自分の顧客を持てた → 顧客ニーズの把握とファン化ができる
前職を頑張ってきた人なら今後にも活きる経験やスキルが必ずあります。
転職後にも活きることを伝えることで、「ちゃんと仕事の中から学びを得られる人なんだな」と信頼を得やすくなりますよ。
③:仕事に対する姿勢や思いを入れる
自分が仕事をする時に意識していることや思いを入れることで、相手の感情に訴えやすくなります。
- 私は営業で年間1億円という売上を作りました。社内でもTOP5に入る業績でした。しかし、私は常にWin-Winの関係を心がけているので、売れた後の顧客対応も徹底しました。その結果、クレームもなく「〇〇さんが営業担当で良かった」と言って頂けたのがとても嬉しかったです。
上記のように伝えると、単に売上という実績をアピールするよりも、その人の内面のイメージが湧いて選考通過しやすくなります。
なんだかんだ人間は感情で動く生き物です。
④:具体的なエピソードを入れる
自己PRでは「あなたしか語れない具体的なエピソード」を入れるのがポイントです。
例えば前述したように、
その結果、クレームもなく「〇〇さんが営業担当で良かった」と言って頂けたのがとても嬉しかった
というようなエピソードには個性が出て印象に残りやすくなります。
たとえ小さなエピソードだったとしても、具体的な話にはグッと引き付けられますよ。
採用担当は多くの求職者を見てるので、具体的なエピソードがあることで「〇〇の人」と印象づけられて選考通過率が上がりますよ。
⑤:PREP法を使って作成する
自己PRを作る際は、PREP法を意識して作成するのが大事です。
- Point=要点
- Reason=理由
- Example=具体例
- Point=要点(まとめ)
PREP法は分かりやすい文章を書くために用いられる方法ですが、自己PRの作成でも役立ちます。
PREP法を使うことで、簡潔かつ相手に分かりやすい流れで伝えることが可能になりますよ。
(例文)
P(要点):私の強みは相手の気持ちを汲み取ってベストな提案ができることです。
R(理由):法人営業では100人以上のクライアントを相手にしつつ、売上を上げることができました。
E(具体例):人によってニーズが違うので、毎回その人が何に悩んでいるのか、何を実現したいのかを考えて提案内容を変えていました。その結果、様々なクライアントが商品を買ってくださり、売上を作り出すことが出来ました。
P(要点):これからもクライアントや一緒に働く人のニーズを汲み取り、仕事で成果を出していきたいと思っております。
企業がWebマーケティング求職者に求める4要素
ここまで刺さる自己PRの作り方をお伝えしてきましたが、魅力的な自己PRを作るには『企業がどんな人を求めているのか』を知るのが大事です。
いくら自己PR作りのコツを意識したとしても、相手が求めてない内容をアピールしては選考に通過できませんからね。
結論、企業がWebマーケティング転職する求職者に求めているのは下記の要素です。
①:Webマーケティングの仕事内容を理解しているか
まずはWebマーケティングの仕事内容をしっかり理解できているかどうかです。
Webマーケティングの仕事は下記のようになっています。
仕事内容 | 仕事の種類 |
---|---|
仮説や戦略を立てる(Plan) 施策を実行する(Do) 数値を検証・分析する(Check) データを元に改善する(Action) 検証結果を報告・共有する(Share) | Web広告運用 SEOコンサルタント SNSマーケティング EC運営 CRM担当 |
選考に通過できない人は「漠然とWebマーケターになりたい」と思っている人が多いです。
しかし実際、SEOやWeb広告運用などで全く仕事内容は違うので、そのあたりが理解できてないと「この人、大丈夫かな?」と思われてしまいます。
例えば漠然と早稲田大学に入りたいって言われても、文系なのか理系なのかで全然やること変わりますよね。
Webマーケティングにはどんな仕事の種類があって、特にどの分野に興味があるのかなどを語れるのが大事です。
②:転職理由と志望動機がしっかり語れるか
企業が見ている2つ目のポイントは、転職理由と志望動機が相手を納得させられるように語れるかです。
- 転職理由:前職を辞める理由&他の仕事ではなくWebマーケターになりたい理由
- 志望動機:他のWebマーケティング会社ではなく、その会社じゃないとダメな理由
書類選考や面接で落ちる人は、転職理由と志望動機があいまいなことが大半です。
例えば、「この理由ならウチの会社じゃなくても良くない?」と思われてしまうと選考にはなかなか通過できません。
「なるほど!だからウチを受けたのか!」と納得感を与える説明をしましょう。
③:前職の経験をプラスに活かせているか
企業が見ている3つ目のポイントは、前職の経験をプラスに捉えられているかです。
例えば「前職はブラック企業で最悪でした」と言われたら、この人採用したらヤバそうって思いますよね。
どんな環境でも何かしら学びは得られるはずなので、いかに前職の経験をプラスに変換して伝えられるかは重要です。
ネガティブな表現をする人を企業が採用することは99.9%ないので注意しましょう。
④:今後の成長・活躍が期待できるか
企業が見ているポイント4つ目は『成長や活躍が期待できそうな人材かどうか』です。
例えば未経験で専門スキルは持ってなかったとしても、人間力やビジネス基礎力で今後の可能性を感じることができます。
- 論理的思考力
- プレゼンテーション力
- コミュニケーション力
- データ分析スキル
- 諦めない心、粘り強さ
上記のようにどの仕事でも使える汎用的なスキルを『ポータブルスキル』と言いますが、未経験の場合はポータブルスキルのが特に重要です。
Webマーケターは専門スキルと汎用的なスキルの両方が必要です。
Webマーケティングの自己PRを書くためのステップ
Webマーケティングの自己PRを書く際は下記の4ステップで進めていきます。
ステップ①:キャリアや強みの棚卸しをする
まずは自分の経歴や強みの棚卸し・整理をしていきます。
- どんな人生を送ってきたか
- どんな仕事をしてきたのか
- どんな実績を作ってきたのか
- マネジメントの経験はあるか
- 仕事や人生の中で得たスキル
など、自分のこれまでの歴史を深堀りして洗い出していきます。
転職活動が上手くいかない人は、自己理解が甘いことで魅力的な自己PRが出来ないケースが多いです。
時間をある程度かけてもいいので、しっかりやっていきましょう。
ステップ②:転職理由やキャリアビジョンを明確にする
次にWebマーケティング職として転職をしたい理由や今後のキャリアビジョンを明確にしていきます。
転職を決断した以上、「今後どんなキャリアを積んでいきたいか」は何となくイメージしてると思います。
完璧なビジョンを作れる必要はないですが、そのイメージの解像度を上げていく必要があります。
ここが明確になっていると、面接で説明するときに企業側を納得させやすいですよ。
WebマーケターのキャリアパスについてはWebマーケティングのキャリアパス5つ【注意点や転職成功のコツも合わせて解説】をご覧下さい。
ステップ③:応募先の企業への志望動機を明確にする
次に応募する企業への志望動機を明確にします。
転職理由と混同する人が多いので簡単に違いをお伝えしておくと、
- 転職理由:Webマーケターになろうと思った理由
- 志望動機:その企業に入りたいと思った理由
となっています。転職活動が上手くいかない人は、転職理由は明確でも志望動機が作り込めてないケースも多いです。
- その会社独自の企業理念
- その会社が扱う商品・サービス
- その会社の環境や働く人の印象
などを考慮した上で志望動機を作る必要がありますね。
「他社ではなく御社じゃないとダメなんです!」と根拠を持って伝えられると成功率は確実に上がりますよ。
志望動機の作り方について詳しく知りたい方は、【面接官が解説】Webマーケティング転職の志望動機のポイント【未経験でも受かるコツ】をご覧下さい。
ステップ④:応募先の企業に刺さる自己PRを作成する
志望動機がハッキリした後は、「応募先の企業が求める人材像=自分」とアピールできる自己PRを作成していきます。
例えば、
- 新しい挑戦を積極的にする企業文化 → これまでのチャレンジをアピール
- 他者を尊重してそれぞれの強みを活かす会社 → コミュニケーション力をアピール
- 売上をどんどん上げて上場を目指している → 数字で実績をアピール
のようなイメージですね。
お腹が空いてる人に水を渡してもダメですよね?
相手のニーズを理解して、自分がそのニーズを満たせると伝える自己PRを作るのが転職成功のポイントですよ。
【流用可】Webマーケティングの自己PR例文
ここからは、実際にWebマーケターに未経験転職した人の自己PRを例文としてご紹介していきます。
そのままコピペはNGですが、書き方や流れの参考になると思うので是非ご覧下さい。
例文①弱みを把握して改善するための行動を起こす
私は人の悩みに寄り添うことができます。
私自身心配性な性格をしており、普通の人が気にしないようなことでも悩んでしまうことがあります。しかし自分が悩み辛い思いをしたからこそ、ほかの人が悩んでいるときにより近い立場で寄り添うことができるようになりました。
大学生になってからWordPressブログを始め、自分が実際に苦労した経験をどう乗り越えたかという情報を発信し始めました。2021年5月時点では、月に34,000PVを獲得し、記事が検索で一番上に表示されるようになっています。
そうやって心配性というマイナスに思える性格も、プラスの方向に変えて活かす努力をしています。
実際に会社に入社したらこの性格を活かして、お客様や会社のメンバーの気持ちを汲み取り、円滑にチームが動けるよう貢献していきます。
こーよーさん(@koyo_blog)
結論→それに至った背景→数字付きで経験を話す→マイナスをプラスにする努力をしている→実際に入社したら自分の強みをどう活かすか、という流れで作成した例。
自分の弱みを把握した上で、それをプラスの方向に変える行動をしていることをブログ運営を元に伝えています。
壁を乗り越えた経験を自己PRに絡めることで、入社後も粘り強く活躍してくれそうという印象を与えることが出来ますよ。
例文②具体例+得たスキルでアピール
新卒で〇〇という観光情報誌(発行部数12万部)の法人営業に携わっていました。1つのクライアントに対して、自分1人のみが担当だったため、クライアントに対しての責任感や業務を完遂する力があります。中堅社員として上司の補佐やリーダー業務も一部役割を与えられておりました。そのため、リーダーシップや主体性があります。
その後8か月ほど離職しており、〇〇というプログラミングスクールに通いHTML、CSS(Sass)、JavaScript、PHPの学習をしておりました。オンラインの授業だけでなく、スクールの生徒同士でチームを組み共同で開発を行うという実務経験に近い経験をしていました。そこでGitの使い方やDBの基本的な知識、要件定義やデザイナーさんとのやりとりなどを学びました。
2020年からGoogle広告の学習を独学で始め、2021年1月から〇〇というWebマーケティングスクールに通い現在も受講中です。1月~3月でペルソナ、カスタマージャーニー、Google広告やSNS広告の基礎を学びました。現在は卒業課題としてGoogle広告とメディアコンテンツ提案という実務に近い2つの課題に取り組んでいます。4月以降は実際に顧客への広告提案を実施し、さらに実務に近い経験を積む予定です。
この方の場合は、具体的に行ったこと+得たスキルという形で自己PRを作成しています。
具体例を入れることで「根拠はなんだろう?」という企業担当者の心理に答えることができていますね。
どこまで詳細に書くかは難しいですが、具体的なエピソードを入れることで信憑性が増すのは間違いないですよ。
例文③熱意も加えて感情にも訴えかける
・自発的に学ぶ姿勢
自発的な行動を常に意識し、日々学ぶ姿勢を忘れません。
私はWebマーケティングスクールに通っていた際、授業を受けるだけでは知識を得るだけで成果が出せるマーケターにはなれないと感じておりました。そこで、応用的な知識を身につける事や、広告を個人で運用できるようになる事を目標に、毎日6時間マーケティングについて勉強し、資格を取得しました。
その結果、スクールにおいてクライアントの広告提案資料の作成依頼に対し、自信を持って受理し、取り組む事ができました。その成果もあり、現在では広告運用においてCVを獲得する事ができるまでに成長をし、自発的に行動する事の大切さを実感しております。
SURELYさん(@mateq604)
この方の場合は、最初に「自主的に学ぶ姿勢」という結論を提示した上で、具体例を説明する形を取っています。PREP法という相手に伝わりやすい作り方ですね。
- Point=要点
- Reason=理由
- Example=具体例
- Point=要点(まとめ)
さらに
授業を受けるだけでは知識を得るだけで成果が出せるマーケターにはなれないと感じておりました。そこで、応用的な知識を身につける事や、広告を個人で運用できるようになる事を目標に、毎日6時間マーケティングについて勉強し、資格を取得しました。
というフレーズを見ると、「課題を発見する→課題解決の方法を考える→行動して課題を解決する」というPDCAの跡が見えます。
PDCAを回せる人材を企業は求めているので、SURELYさんは3ヶ月で2社の内定獲得できたわけですね。
例文④今までの実績と将来性をアピール
私は今まで営業として、売上予算の達成はもちろん、お客様との良好な関係性を築くことを意識してきました。なぜなら、強い売り込みをかけて一時的に売上を立てても、お客様との関係性が築けなければ継続的に売上を作ることはできないからです。
そのため、常に相手に合わせた提案を心がけました。例えば、郊外店舗にはファミリー層向けの商品陳列のアドバイス、都心の店舗では10〜20代の若年層に響くようなVMDなどです。その結果、取引先様の売上UPを実現でき、継続的に商品を買って頂けるようになりました。
「お客様の悩みや欲求」を解決する意識を常に持って業務を行った経験を、今後も生かしていきます。
また、現在副業でブログの運営を8ヶ月ほどしており、月1万PV弱、月収3万円の実績を作れました。業界未経験ではございますが、主体性と成長意欲を持って業務に取り組んでまいります。
こちらは僕が転職活動をした際に使っていた自己PRとほぼ同じものです。
法人営業で得たスキル・経験と副業のブログで成果を伝え、入社後に活躍できる人材だとアピールしました。
【重要】選考に落ちても必要以上に凹まない
最後にメンタル的なお話ですが、選考に落ちても必要以上に凹まなくていいです。
なぜなら大手転職サービスが集めたデータによると、
- 書類選考の通過率:30%
- 一次面接の通過率:30%
となっており、そもそも選考は落ちる確率の方が圧倒的に高いからです。
未経験転職となると確率はさらに落ちます。
つまり選考に落ちても普通なので、「自分はダメなんだ…」と必要以上に凹むことは全くしなくてOK。
落ちた原因を考えて、改善して次に活かすことで、きっと内定を掴むことができますよ。
まとめ:未経験からWebマーケティング職へ!刺さる自己PRのコツを面接官が徹底解説
今回は『未経験からWebマーケティング転職を目指す場合の自己PR』についてをお伝えしました。
- 自己PRを作成する前に前提知識を入れておく
- 作成の際は4ステップの流れを意識する
- 実績に数字を入れたり、相手目線で魅力的に仕上げる
- 未経験の場合は数をこなすのも大事
書類選考でも面接でも、自己PRをしっかり作り込むのは転職成功の必須項目です。
ただ、面接官もやっている僕の体感では、9割以上の人が自己PRを作り込めていません。
逆に言えば、今回の記事を参考にして作り込むことで上位10%以内に入れるので、是非しっかりやっていきましょう。
自己PRの作り方以外にも、Webマーケティング転職に必要な内容は下記に記載してあるので参考にしてみて下さい。
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